2015-01-30

雪が降っている、、、


今日も『毒と劔』の稽古だが、この作品は「無」をとらえることなしには、何も生みえない。


あらゆる歴史、あらゆる神話は、
物も、意味も、記憶も、イメージも拒絶したこの「無」の後に来るだろう、、、


空っぽの言葉。空っぽの身体。


そこには、今なおも
戦後の焼け野原が透かし見える。
瓦礫。
廃墟。
何もなくなった風景。
神も不在の時、、、
あの日も、しかし、灰は日の光を浴びて輝いていた。


残された空っぽの言葉。
それは「無」を包みこむ「フォルム」だ。


荒れ果てた地と、荒れ果てた天、、、
あれからずっと、雪が降っている。
その雪は、あらゆる世界を、世界以前に還元するだろう。
表現以前、
作品以前、
創造以前に。


「無」からの創造。
生成を生きるダンス。
それは限りなく詩作行為に近似してくる。


僕にとって、「無」からの創造行為とは、
この空っぽの「言葉」と「身体」への目覚めなくしては不可能だ。


決して荒れ果てることのなかった天が、
この残された「無」のなかにはある。



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